循環器科とは、心臓や血管における疾患の診断·治療を行う診療科です。主に高血圧·高脂血症·狭心症·心筋梗塞·心不全·不整脈·動脈硬化·大動脈瘤などの診断·管理·治療を行っています。
狭心症・心筋梗塞
現在、日本人の死因は第2位を心臓病が占めており、その多くが虚血性心疾患という名で総称される狭心症や心筋梗塞です。この疾患は心臓に血液を供給する冠動脈が動脈硬化によって狭窄し、心筋に十分な血液が送られなくなってしまうために起こります。この動脈硬化には高血圧や高脂血症、糖尿病、肥満などの生活習慣病が関わっており、ある日突然心臓発作に襲われて死に至るケースもあります。 しかし、この虚血性心疾患は予防できない病気ではありません。
高血圧症
ほとんどの場合、発症の原因が特定できない本態性高血圧です。遺伝的素因と生活環境が複雑に絡み合って発症すると考えられていますが、詳しいことは分かっていません。高血圧は生活習慣病の代表と言える病気で、血圧を上げる要因として塩分の取り過ぎ·オーバーウェイト·喫煙·過度の飲酒·ストレス·運動不足などが考えられています。腎臓や内分泌、血管系の疾患、神経の病気などは高血圧の原因が明らかなもので、二次性高血圧と呼ばれています。
不整脈
心臓には4つの部屋があり、上側の右心房と左心房が血液を受け入れ、下側の右心室と左心室が血液を送り出す役割をしています。これら4つの部屋がリズミカルに収縮することよって、心臓は絶え間なく全身に血液を送りだしています。このリズムを作っているのが心臓の上部にある洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部分で、これが1分間に50~100回の電気刺激を発生させ、心臓を規則正しく収縮させています。不整脈とは、この電気刺激が正常に働かなくなり、脈が不規則になってしまう状態のことで、動悸や息苦しさを感じ、ひどくなると血圧が低下し、失神やショックなどを引き起こすこともあります。
不整脈治療について
不整脈疾患は、突然死に至るような重症不整脈から生命には影響を及ぼさないものまで様々です。それぞれの疾患に合わせて、内服治療からカテーテル心筋焼灼術による根治治療、ペースメーカー植え込み術、さらに重症心不全患者に対する両心室ペーシング治療があります。必要な場合は、患者さんのご希望、病状に合わせて高次医療機関をご紹介します。
下肢閉塞性動脈硬化症
下肢の動脈硬化を原因とする疾患です。 歩行すると、ふくらはぎが痛くなるなどの症状が特徴的です。
下肢深部静脈血栓症
下肢の静脈に血栓が詰まる病気です。下肢のむくみなどの症状がでます。 血栓が剥がれて肺に移動すると息苦しいなどの症状がでます。